自分の専門性を武器に「セルフ・ブランディング」する最新SNS術

知識共有型SNS「Quora」活用術
エバンジェリストから学ぶ

「次にくるSNS」と言われる「Quora（クオーラ）」の使い方とそのコツをご紹介します。講師には、米Quora社でエバンジェリストを務める江島健太郎さんをお迎えし、マーケティング・コンサルタントの酒井光雄さんが「ビジネスにどう生かせるか」を軸にお話をうかがっていきます。

「Quora」は、2010年にローンチした実名制Q&Aサイトで、質問者・回答者ともに素性を明かして投稿を行うため、専門性が高くハイクオリティなコンテンツにあふれています。ビジネスパーソンの利用が多いほか、アメリカ元大統領バラク・オバマ氏やウィキペディア創始者ジミー・ウェールズ氏ら数多の著名人も参加し、一般のユーザーと交流しています。2017年11月に日本語版がスタートし、国内でも着実にその存在感を高めているところです。今回の動画セミナーにあたり、そのポイントや目的について、講師の江島氏からメッセージをいただきました。参考にしていただければ、幸いです。

▼講師からのメッセージ（Quora 江島健太郎氏）

「内容が優れていれば、広く読まれる」

　新型コロナウイルスの蔓延と日本全国に出された「緊急事態宣言」により、ホワイトカラーのほぼ全職種でテレワークが導入され、ビジネスのあり方に激震が起きています。一方で、「あうんの呼吸」でビジネスが行われていた時代から、感動を与えるストーリー・テリング、印象的なキャッチ・コピーなど、個人や法人の購買行動から社内の意思決定まで、企業活動のすべてが「表現」によって左右される時代への転換が加速しています。そこで求められるのは、「個性あるアウトプット」を中心とした事業構造への転換です。

　月間ユニークビジター数が世界で3億人超えの世界最大級の知識共有プラットフォーム「Quora」は、専門性の高いユーザーが実名で情報を発信することでセルフ・ブランディングできる最新のSNSです。TwitterやFacebookなどの短文中心のSNSとは違い、ブログのような「読ませる」文章で知識を深く掘り下げていくことができるシステムとなっており、多くの人に読まれるという適度な緊張感をもって思考をアウトプットする鍛錬の場、そして知識データベースとして活用することが可能です。医師や弁護士などの専門家は、実名で得意分野の質問に説得力のある回答を書き込むことで、そのエリアにおけるエキスパートとして認知され、直接の商談につながることはもちろんのこと、検索で見つかる場所に自分のプレゼンスを周知することで存在を世界に知らしめることができます。SNSのようにフォロワー数で影響力が固定化される仕組みではなく、内容さえ優れていれば、広く読まれるシステムです。

　米アマゾン社の経営会議ではパワーポイントが禁止され、代わりに冒頭で6ページの長文メモが配られ、参加者全員がそれを黙って読みます。その沈黙の時間はたっぷり30分かかることもめずらしくありません。そのメモとは、まさしく練りに練られた深みのある経営戦略です。知的生産性という概念は、時代とともに洗練され、変化しています。ネットの普及により「個人」と「企業」の発信力が対等になった今こそ、「個」の力を存分に活かせる企業が勝利を手に入れます。その深度に達するための知的トレーニングを、「Quora」ではじめてみませんか。

▼こんな人にオススメです
「自分の持つ専門性を武器に、ビジネスチャンスをつかみたい方」
「SNSから顧客のニーズ・シーズをつかみたい方」
「既存のSNSでは、自分や自社の強みを伝えきれない方」
「得意とする専門分野をさらにブラッシュアップさせたい方」
「熱量の高く濃密な知的情報で知見をアップデートしたい方」

▼登壇者プロフィール

［講師］江島健太郎氏 Kenn Ejima
米Quora社エバンジェリスト
6歳よりプログラミングを独学、京都大学工学部卒業。日本オラクルに就職後、インフォテリア（現：アステリア）の米国進出のためシリコンバレーへ渡米。パンカク（現：コロプラ）にてiPhone無料アプリ総合ランキングで米国トップ5入り、3年で3000万ユーザー獲得。ニューヨークにてEast Meet Eastの創業者兼CTOとして起業、のち帰国。現在、米Quora社のエバンジェリストとして日本進出を担当。

［モデレーター］酒井光雄氏　さかい・みつお
マーケティングコンサルタント
学習院大学法学部を卒業。個人事務所酒井光雄の代表を務め、日本経済新聞社が実施した「経営コンサルタント調査」で、「企業に最も評価されるコンサルタント会社ベスト20」に選ばれた実績を持つ。またプレジデント社のオンラインニュースサイト「プレジデントオンライン」や「PRESIDENT経営者カレッジ」にてコラムを執筆し、その鋭い分析に多くのファンがついている。日経BP社「日経BP Marketing Awards」（旧名称・日経BP広告賞）の審査委員も長年務めている。

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